Kar98k ウインタートリガー / Winterabzug




冬の時期、分厚い手袋を着けている際などに操作がしにくくなる銃のトリガー部に装着してトリガー操作を容易にするウインタートリガー。Kar98k用は1944年10月に採用。外側に飛び出たレバーが銃のトリガーと連動する。















本体部品はすべてスチールのプレス製。トリガーの可動部はリベット、それ以外はスポット溶接で接合されている。




刻印は右側側面のみでバッフェンアムトは確認できない。Kar98k用を示す「Mod 98」。「S」は製造メーカーコードで「Dynamit A-G vorm Alfred Nobel & Co,Werk」を示す。Kar98k用ウインタートリガーは6社で製造されており「S」の他に 「btd」「eeu」「jvh」「ofh」「ouj」などの製造メーカーコードが確認できる。










本体左側のパネルは左右に配置された板バネによって固定されているため取り外しが可能。Kar98kへの取り付けもこのパネルを外して行う。板バネを採用しているため、着脱時に工具などは必要としない。







パネルを外して内部を見る。外側と内部それぞれに設けられたレバーがリベット接合され、ここでトリガーを操作する。内部のレバーは三角形の突起がストッパーとなり前進位置が固定される。




外部の操作レバーには滑り止めのローレット加工が施される。






外部レバーを上に押し上げると、内部のレバーが後退しトリガーを引く。




左側プレートを外した状態でKar98kに装着し内部の配置を見る。






外部レバーの操作に伴いトリガーが後退している様子がわかる。引いたレバーはトリガースプリングにより前進位置に戻る。












Kar98kへの装着。板バネを用いた構造により着脱も容易・短時間で終わる。トリガーレバーも軽い力で軽快に作動し分厚い手袋での射撃もストレスなく行える。その反面、トリガーが外部へ露出し、軽く握っただけでトリガーが作動するウインタートリガーは安全性が大幅に低下する。




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