■MGZ40(ダークイエロー) 全体写真

MGZ40は外装の塗装色や金属の仕上げに複数の種類があり、ここで紹介するMGZ40はダークイエローの外装に黒染めの金属部品で構成されている。製造メーカーはEmil Busch,A-G.製。





















対物レンズ後面の刻印。製造メーカーコード「cxn」はEmil Busch,A-G.を示し、別ページで紹介しているMGZ34と同じ製造メーカー。「217532」はシリアル番号。

青い三角形の刻印は-40度から+50度までの温度に対応したグリスが使われている事を示す。このグリスの明確な導入時期は不明であるが、これ以前に使われていたグリス(青の「+」刻印)が1942年11月以降に導入されているため、その後に登場した青三角のグリスは1943年以降と思われる。このMGZ40に生産年を示す刻印は無いが、ダークイエローの塗装とグリス刻印から1943年2月以降の生産品と推測できる。










MGZ34との比較。MGZ34では接眼レンズ位置が高く、射手の頭が大きく露出するため頭部への被弾事例が多発。MGZ40ではここを改良し接眼レンズの位置が63mm下がっている。

MGZ40の最上部にある円柱形の筒は補助照準器。使用しないときには取り外す。





僅か63mmであるがラフェッテ34に装着すると接眼レンズ位置の違いがよく分かる。MGZ34では射手の頭が敵に対して完全に露出してしまう。攻撃の最優先目標となりやすい機関銃手の頭がこれだけ出ていれば、狙撃されて被害が大きくなるのも当然といえる。




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