MG34に関する新刊のご紹介
現存する全てのオリジナル図面を初公開しMG34を生産技術の側面から詳細に研究した書籍が発売されました。著者はドイツ ハンブルク在住のアレクサンダー・ゲッケラー氏(Alexander Geckeler)。この書籍の制作にあたり、当ホームページに掲載しているMG34関連の写真データを100枚以上提供しています。
以下、書籍の発売にあたり公表された英語版プレスリリースを日本語訳したものです。※本書はドイツ語です。
「Waffen-Anatomie: Das Maschinengewehr 34」(武器の構造:MG34)
象徴的な兵器の秘密を解き明かす。
・現存するすべてのオリジナル設計図を初公開。
・MG34が生産された当時のドイツにおける軍用小火器の生産技術を包括的に描く。
2024年2月15日、ドイツ・ハンブルクからの新刊「Waffen-Anatomie: Das Maschinengewehr 34」はMG34の技術的側面について興味深く、詳細に紹介する。MG34は大量生産された兵器の中でも高精度な技術の象徴となっている。本書はMG34の詳細な検証を読者に提供し、その設計と製造技術に焦点を当てた考察を通して、機関銃製造におけるマイルストーンへの理解を促進させる。
この本の中心はほぼ完全に保存されているオリジナル設計図面であり初公開となる。これらの図面はMG34と個々の部品の構造を明らかにしてくれる。それぞれの部品がどのように構成され、どこに特徴があり、どのように製造されたのかを具体的に示している。さらに戦争の推移と共に、個々の部品がどのように改良され変化したのか、についても明らかにしている。
MG34は第二次世界大戦の戦い方に大きな影響を与えた画期的な兵器だった。ドイツ初の汎用機関銃として1945年まで戦場にその痕跡を残した。著者は読者に対してMG34を戦争の兵器としてだけでなく、優れた機械設計と職人技術が結集した成果であることを伝えたいと考えている。
「Waffen-Anatomie: Das Maschinengewehr 34」は兵器の歴史や技術に興味を持つ人にとって、欠くことのできない書籍である。オリジナル設計図の公開により読者はMG34の開発と製造について独自の洞察を得ることができる。
国際的に著名なライター:Hans-Dieter Handrich(「Sturmgewehr 44」「Sturmgewehr」「Vom Gewehr 98 zum Sturmgewehr」「Brückenkopf Tunis」など)は本書について次のように述べている。
「この伝説的な機関銃について、読者に全く新しい視点を提供している。著者は本の中でMG34の開発と生産について包括的に解説。豊富な図面は特にユニークで、読者は初めてMG34を分析し生産することができる。また読者はこの兵器の構造を細部に至るまで分析し理解できる。これまでこのような詳細な情報を提供する情報源は皆無だった。
何十年もの間、この時代のドイツ軍兵器の歴史に深く関わってきた者として私はアレクサンダー・ゲッケラーがこの作品で特別なものを作り上げたと確信をもって言うことができる。MG34の複雑な性質をかつてないほど明瞭かつ詳細に提示した技術参考書である。当時の製造工程とその実装を見ればドイツ兵器メーカーの多大な努力と精密さ、そして素晴らしい技術がよく分かる。
本書の重要性は歴史的兵器だけに興味を持つ人の枠をはるかに超えている。機関銃とその設計に関心を持つ全ての人にとって本書は非常に貴重なものである。また専門家にとっても本書は欠かせない資料である。本書はMG34のような機関銃の歴史を研究し発表することが、今なお新たな洞察を生み出すことができることを示している。この注目すべき本書が広く普及することを期待する。」
■書籍データ
著者:アレクサンダー・ゲッケラー(Alexander Geckeler)
書名:Waffen-Anatomie: Das Maschinengewehr 34
440ページ、230以上の図面を含む450以上のイラストレーション(モノクロ)を掲載
ハードカバー、書籍サイズは19.5×3.3×27.6cm
ISBN: 978-3-7583-3132-9
価格: 79,00 ユーロ (ドイツ)
出版社:BoD - Books on Demand, Norderstedt
書籍 「武器の構造:MG34」 出版社 Bod オンライン販売サイト(日本への配送不可)
https://buchshop.bod.de/waffen-anatomie-das-maschinengewehr-34-alexander-geckeler-9783758331329
■著者について
アレクサンダー・ゲッケラーはコミュニケーション学部出身で確かな技術をもった精密機械整備士です。彼は長年にわたり歴史的な銃器に深く関り、専門的なトレーニングを通じて軍用小火器の製造と開発に関する見識と実践的な経験を学ぶ。現役の射撃競技者であり弾薬のリローダーでもある彼は、歴史的に興味深い拳銃の修復に取り組み、発砲機能が無い展示モデルとして製作している。ドイツの兵器雑誌「Deutsche Waffen-Journal (DWJ) 」をはじめ、兵器技術や歴史について定期的に出版しており、ドイツ兵器技術歴史協会「Ihr Verband für Waffentechnik und -geschichte (VdW) 」が発行する雑誌「Waffenfreund」の名誉編集委員長も務めている。