MG34用機関部カバー / Bezug






長距離の運搬時などにMG34の機関部を保護する布製カバー。導入時期は1940年1月。外部からの強い衝撃による変形や傷などを防ぐためではなくホコリや砂、土などの侵入を防ぎ作動不良を防止させる目的。異物が侵入しやすい給弾口、空リンク排莢口、薬莢排莢口などの開口部をしっかりとカバーする。弾薬やドラムマガジン等はすべて外した状態で取り付けるため、即座に射撃体勢へ移行ができず、前線地域ではあまり使用されていない。


















本体はキャンバス地が使われており機関部を包んで留める革ベルトと金属製ボタンがそれぞれ3か所に設けられている。







キャンバスの内側には部分的に革が貼られてキャンバス地が破れないように補強されている。フィードトレイから伸びた2つの突起が当たる部分やフィードカバー前部右側の角が接する部分など。









カバーの端3辺には分厚いフェルト状の繊維が縫い付けられており、隙間からホコリなどの侵入を防ぐ。






厚手の革で補強された丸い開口部にはコッキングハンドルが通る。







カバー前側には用途不明の金属製フックが1つ設けられている。




金属製フックを止める革の表面に打たれた刻印。製造メーカー Ehrhardt und Kirsten を示すコード「bdq」とその文字の上に「WaA170」のバッフェンアムト、1943年製を示す「43」。ここ以外の刻印やスタンプなどは確認できない。













MG34への取り付け。ピストルグリップ前方からバレルジャケットの後部までを包む。カバーで機関部を包む際には、タイトに巻き付けないと固定用革ベルトが金属ボタンまで届かない。













装着した際の銃本体とカバーの隙間は、フェルトが覆っておりホコリや砂などの細かい異物侵入も防ぐ。


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