MG用 ドラムマガジンコンテナ / Gurttrommelträger 34
MG34やMG42に使用する50連のベルトリンク1本を収納するドラムマガジンを2個収納できるコンテナ。正式採用はドラムマガジンと同じ1939年11月。本体はプレス製の部品をリベットや溶接で接合したもの。ドラムマガジンが無い空の状態でも約1.5kgの重量があり、がっしりとした作り。兵士によるドラムマガジンの運搬は、単体の手持ちやベルトなどの両端にぶら下げるスタイルが多く、このコンテナは兵士の手持ちによる運搬用としても使われているが、主に車輌やサイドカーなどに予備のドラムマガジンを搭載する際のラックとして使われる場面が多い。
ここで紹介しているコンテナは再塗装されることなくダークイエローのオリジナル塗装が残っている。本体の刻印から1943年製。
コンテナの外寸と重量はおおよそ以下のとおり。
310×146×137mm 重量：（ドラムマガジン2ヶ含む）3088ｇ （空の状態）1561ｇ
ドラムマガジンの取り出しには、上部の固定金具をスライドさせるとロックが解除。そのまま上に持ち上げる。
固定金具の反対側は丁番で接合されており、写真のように開けることができる。この状態でドラムマガジンを取り出す。
ドラムマガジンはコンテナの底部に設けられた3か所の金具で保持される。
上部は分厚いフェルト状の突起によって、ドラムマガジンのフタの中央にある六角ナットを押さえる。これによりドラムマガジンはコンテナ内でガタガタと動くことなく固定される。
ドラムマガジンを外した状態の空のコンテナ。
コンテナの底面。フレームの縁は内側へ丸く折り込まれており強度を確保している。
側面の両端は共通部品であるが、片側のみ持ち手が付いている。
持ち手の近くに本コンテナ唯一の刻印が確認できる。スタンプで押されたアムトは薄く読めないが、「wa 43」の刻印から製造メーカーは Hugo und Alfred Schneider AG(HASAG)、1943年製である。
コンテナ本体と同様にオリジナル塗装が残るドラムマガジン。内部は赤茶の下地塗料がそのまま残っている。
ドラムマガジンのフタには「ddf」の刻印があり製造メーカーは Lohmann-Werke A.G. のようであるが、製造年を示す刻印は無い。