50連 ベルトリンク / Zwischenstück für 50 Patronen



ベルトリンク









MG34やMG42に使用する7.92×57mmモーゼル弾をベルト弾給するために使用する金属製のリンク。米軍などが使用する分離式の金属リンクとは異なり、リンクが金属線を用いて連結されている非分離式。

1908年から採用され250発布製ベルトを使っていたMG08やMG08/15では給弾のトラブルが多く、特に雨で布ベルトが濡れると多くの問題を引き起こした。そのため布ベルトに代わって金属製の250発メタルリンク(Gurt)を開発し1930年に採用。MG08・MG08/15も改良が施され、布製と金属製のどちらのベルトにも対応可能となった。その後、このメタルリンクをベースに改良されMG34用となったのが250連(スタータータブ付)のGurt33。正式採用はMG34の採用と同時期と思われる。Gurt33は4メートル以上という長いベルトリンクのため、主に重機関銃として陣地に備え付ける場面でのみ使用され、兵士が携行する多くの場面では後述するGurt34が使用された。

Gurt33の採用直後、一体でつながっていたスタータータブを別体として切り離し、25連のベルトリンクとしたGurt34が採用された。短い25連ベルトは突撃時の射撃などで兵士の携行性を特に考慮したものであるが、毎秒15発の発射速度ではあっという間に撃ち終ってしまう大きな欠点があったため1938年4月に25連から50連となる仕様変更が行われ、既存の25連ベルトも50連への改造が実施された。

1936年までに生産された初期型のベルトリンクは15%のクロムを含有するステンレス鋼で生産されており、灰色の外観が特徴。錆に強く繰り返しの使用にも耐える耐久性を持っていたが、一方でその材料特性から破損する事例もあったようだ。その後はスチールのプレス製となり、ブルーイング(黒染め)かパーカーライジング仕上げが一般的。

50発のベルトリンク1本の長さは約88センチ。




ベルトリンク

1941年に改良が施された250連のGurt33/41と50連のGurt34/41。基本形状や機能面に大きな変化は無いものの、スチール原料節約のためベルトリンク素材の厚みが0.45㎜から0.35㎜へ0.1㎜ほど薄くなり、リンクをつなぐ鋼線の径も細くなった。Gurt34は168g、Gurt34/41は140gとなり1本あたり28gのスチール原料が節約された事になる。この改良による強度低下を防ぐため、プレスによるリブや円形の窪みが追加されており外見上の識別個所となる。




プレスのリブや窪みは製造メーカーによる差異と思われる複数のバリエーションが確認できる。











ベルトリンク



ベルトリンク



ベルトリンク

50発ずつのリンクは両端が写真のような形状となっている。四角いタブをスリットの入ったリンクに差し込み弾薬で連結させる。50発の倍数で何本でも連結させることが可能。




ベルトリンクの結合





ベルトリンクの結合


ベルトリンク

7.92×57mm弾を50発取り付けた弾帯。発射速度が毎秒15発のMG34では3秒弱、より発射速度の速いMG42では2.5秒ほどで撃ち尽くす。 ドイツ軍では弾薬を大量消費する発射速度の高い機関銃が歩兵戦術・攻撃の根幹を成しているために運用にあたっては大量のベルト弾薬が必要となってくる。

50発とスタータータブを取り付けたベルトリンク1本の重量は約1.4㎏となる。

遠距離での機関銃射撃の場合、通常弾では弾道の追跡が困難であるため着弾地点が分からず無駄に弾薬を消費する可能性がある。これを防ぐため5発に1発程度の割合でトレーサー弾を混ぜている様子も確認できるが、トレーサー弾の支給が不安定であったためか、このような使用例は一部にとどまっている。また独軍マニュアルにもトレーサー弾の割合に関する記述はないようだ。



ベルトリンク 射撃状況




ベルトリンク 射撃状況

MG34の射撃途中の状態を示す。非分離式リンクのため、射撃後も当然つながったまま排出され、50発ごとにリンクは機銃から地面に落ちる。



■ベルトリンクの刻印

50連リンク端の四角いタブには製造メーカーコード、生産月、バッフェンアムト刻印などが入るが、メーカーごとに内容はバラバラ、刻印の上下向きも決まりがないようだ。



〇 「gbd」  メーカー不明  補強リブあり

〇 「B」「1138」「WaA642」  1938年11月生産 製造メーカーBoehme



〇 「2.41」「WaA279」  1941年2月生産 メーカー不明

〇 「bhm」「4.41」「WaA300」  1941年4月生産 メーカー不明。



〇 「ckx」  製造メーカーG. Staehle K.G.  補強リブあり

〇 「ddf」「1.41.」「WaA13」  製造メーカーLohmann Werke A.G. 1941年1月生産



〇 「euh」「1.41」  製造メーカーMeinel-Schiler,CuW, Metallwarenfabrik 1941年1月生産

〇 「acu」「4.41」「WaA?22」  メーカー不明 1941年4月生産



〇 「dwc」「9 41」  製造メーカBoehme 1941年9月生産  補強リブあり

〇 「2.41」  1941年2月生産 メーカーコードなし



〇 「aye」「12.40」  製造メーカOlympia Büromaschinenwerke A.G. 1940年12月生産

〇 「cvo」  製造メーカーStocko



〇 「ST」「9.40」「WaA??3」  メーカー不明 1940年9月生産

〇 「fem」「8.41」  製造メーカーPhänomen 1941年8月生産  補強リブあり



〇 「2.41」 1941年2月生産

〇 「euh」「2.42」 製造メーカーMeinel-Schiler,CuW, Metallwarenfabrik 1942年2月生産 補強リブあり



〇 「9.41」 1941年9月生産 補強リブあり

〇 「dfb」 製造メーカーGustloff-Werke 補強リブあり



〇 「bkg」「5.42」 製造メーカー不明 1942年5月生産 補強リブあり

〇 「5 40」 1940年5月生産 不鮮明なバッフェンアムトと長方形の刻印あり



〇 「B」「5.40」「WaA642」 1940年5月生産 製造メーカBoehme

〇 「abd」または「dbd」 製造メーカー不明 補強リブあり



〇 「ckw」 製造メーカー不明 補強リブあり

〇 「92 E」「11.40」 1940年11月生産 製造メーカー不明 不鮮明なバッフェンアムトあり



〇 「10.40」「WaA486」 1940年10月生産 製造メーカー不明


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