■銃身・銃口・ハンドガード 



レシーバーから伸びた銃身を包むハンドガード、上部にはガス・チューブが設置され、銃身先端部の高い位置にフロントサイトが設けられている。





ハンドガードはワンピースのプレス部品で下部には放熱用の穴が開いている。上部に配置されたガス・チューブにあるリブの凹みにハンドガード上部を勘合させて金属の弾性で保持する。そのためハンドガードの固定はゆるく前後に数ミリ動く遊びがあり、下向きに強く引っ張ると取り外すことができる。極めて簡易な構造であるが、その反面、MP44の大きな欠点といわれる部分である。

マガジンを2本(60発)ほど短時間で射撃すると加熱する銃身の熱を遮断できず、高温となって素手では保持が難しくなる。連射を多用するような場面では、ハンドガードは熱くなりすぎて機能せず、射手はマガジンハウジングの前方かマガジンを保持しなければならない。



ガス・チューブの上面。多数のリブは補強とガス・ピストンが動く際のガイド、さらには上記で紹介しているようにハンドガードの固定も兼ねる。




ガス・チューブ前方のブロックは表面加工がされず、鋳造肌がそのまま残っている。右側にはスリングの金具が設けられている。



ガス・チューブの先端にはネジ式のガス・レギュレータを装備。先端に伸びる突起は何に使用するものかよく分からないが、叉銃などに使用する旧式フックと記述された資料がある。













銃身先端にはネジが切ってあり、サイレンサーなどの各種アタッチメントを装備できる。







ハンドガードを取り外した状態。銃身とガス・チューブが平行して並んだシンプルな作り。




銃身にはアムトとオーストリアのシュタイヤー・ダイムラー・プフ社製を示す「bnz」の刻印がある。銃身のライフリングは4条右回りで銃身長は420mm。




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