MG34用予備リコイルスプリングケース /
Behälter für den schliessfeder
MG34の予備リコイルスプリングを収納するための専用ケース。このケースはこれ単体で兵士が運搬するものではなく、34年型弾薬箱に機関銃予備部品を入れたツールキットと一緒に収納される。そのためケースの全長は弾薬箱に収まる331mmとなっている。
34年型弾薬箱よりわずかに短いケース全長となっている。MG34の予備部品を収納したツールキット（Kleiner Vorratskasten)には2本が収納されている。
ケース本体はスチール製。艶消し黒の塗装が施されている。
蓋を押しながら少し回転させる（この写真だと反時計回り）と、蓋と勘合する突起が外れて蓋が取れる。
ケース内部のスプリングは圧縮された状態で収まるため、蓋を開けるときには要注意。蓋がバネの力で飛んでいかないように。
ケースの端に打たれた刻印。「gxy」はGebr. Klinge を示す製造メーカーコード。「1944」は製造年。
MG34とMG42のリコイルスプリングの比較。3本のワイヤーで編まれたスプリングがMG42用。MG42用は径が太いのでMG34用のスプリングケースには収納できす、専用ケースが1942年に採用された。これに伴い、どちらも収納できるMG42用に生産が統一された、との記述があるのだが、ここで紹介しているケースはそれ以後の44年製なので、少量ながらMG34用も生産が継続されていたようだ。
リコイルスプリングの端面。ご覧のように、収まりをよくするためわざわざ削ってある丁寧すぎる仕上がり。これはMG34のリコイルスプリングのみならず、ドイツ軍のスプリングには小さいものまでこの加工が施してある。