■鞘(さや)




銃剣を収める鞘はスチール製。この鞘は表面がざらざらした梨地に黒染め仕上げ。全長は272㎜。







革製の剣差しへ鞘を固定するためのフック状の突起。







鞘の先端は球状になっており、不鮮明で読めないがバッフェンアムトが打たれている。




銃剣を差し込む鞘口は2重構造となっており、側面のマイナスネジを外すと内側にあるリング状の鞘口が引き出せる。












その鞘口には波状に曲げられた板バネが2枚つながっている。これは鞘に収まった銃剣本体が2枚の板バネで挟まれることにより、銃剣にテンションを掛けて鞘からの不用意な抜けを防止する。







適度な板バネのテンションにより剣の抜き差しもスムーズであり、天地を反対にして動かしても銃剣は自重で落ちる事も無い。




鞘上部の刻印。「clc 44」はゾーリンゲンにある Rich. Herder という製造メーカーで1944年に製造されたことを示す。




反対面には「A1568」の製造番号。1944年になってから11,568個目に製造された鞘である。本来は、銃剣本体に刻印されている製造メーカーと製造番号は鞘の刻印とも一致するのが正しいようだ。




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