■DF10×80用3脚









DF10×80専用に開発されたスチール製3脚。DF10×80の本体は6㎏以上あるため手持ちはせず、3脚に載せて使用する。各部の構造から比較的整備された対空砲陣地などでの運用を前提としており、前線での使用は考慮されていないことが伺える。ダークイエローで塗装された円形ベースはオリジナル塗装であるが、脚は再塗装されている。

重量:13.4㎏ 全長:119cm(脚を畳んだ状態)










閉じた3本の脚を固定するために設けられたベルト。ネジによるベルトの取り付け方法はオリジナルと同じだが、ベルト本体は金具形状や表面処理の様子から戦後品に交換されているようだ。




脚の先端部にはそれぞれ「5076-3」という刻印が確認できる。










脚は41cmの範囲で伸縮調整可。身長の高い兵士が使用しても十分な高さを確保できる。










伸縮する脚は2か所にロックが設けられている。蝶ネジを締めていくと左右に配置された木材が支柱を挟み、ロックが掛かる。













3本の脚は中央部が金具で連結されているため、展開できる角度は写真の状態まで。また展開時には3本が同時に開くため、個々の角度調整は出来ない。このような構造から脚の基部には角度を固定するロック機構が無い。







RAL7028に準じたオリジナルのダークイエローが残る支柱の基部。支柱の直径は25㎜となっており、他の光学機器とは寸法が異なるため載せられない。




製造メーカーコード「cll」とグリス記号と思われる「△」、製造番号の「7112」。







3脚を含む機材重量は25㎏近くあり、どっしりとした安定感がある。右手に左右回転を行う架台の操作棒、左手に上下角調整ノブを握りながら望遠鏡を覗く姿勢となるが、接眼レンズが45度の角度を持っている事もあり水平以下の角度から90度近い仰角まで使用者に負担の掛からない楽な姿勢で観測作業が行える。




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