DF10×80 (2重望遠鏡) / Doppelfernrohr 10×80





多数の光学機器メーカーを有するドイツはその高い技術力を背景に優れた軍事用の光学機器を開発・生産した。ドイツ軍の Dienstglas 6×30(倍率6倍・対物レンズ径30㎜)は最も一般的な双眼鏡として幅広く使用されており、対空の監視・偵察・射撃任務などに就く一部の兵員にはより高性能な Dienstglas 10×50(倍率10倍・対物レンズ径50㎜)が配備されていた。しかし、視野の広い新型大口径望遠鏡を求めたドイツ国防軍は1935年、各メーカーに開発を打診した。これにエミール・ブッシュ(Emil Busch)、ライツ(Leitz)、メラー(Moller)などの大手光学機器メーカーが応じて競作となったが、軽量化と視野の広さで優れていたエミール・ブッシュの望遠鏡がDF10×80として1936年に採用された。

名称のDFはDoppelfernrohr(2重望遠鏡)の略であるがFlakfernrohr(対空望遠鏡)とも呼ばれており、10×80は倍率10倍・対物レンズ径80㎜を表す。架台、回転盤、照準器、ゴム製フード、レティクル照明装置などが入る木箱が用意され、専用の3脚に載せて使用する。

DF10×80の生産数は約15~20万台とされている。エミール・ブッシュを含む下記6社の製造メーカーがあり第二次大戦を通して生産が続いた。

cxn(E.Busch 、Rathenow)
beh(E.Leitz、Wetzlar)
dkl(Schneider、Bad Kreuznach)
cro(R.Fuess、Berlin Steglitz)
bpd(C.P. Goerz、Vienna)
eug(Optische Praezisionswerke GmbH, Warsaw)

DF10×80は汎用性が高く優れた性能を発揮したため対空監視用途のみならず地上監視や偵察任務、ドイツ海軍の軍艦やUボート(接眼レンズ角度が20度となった改良型)にも装備されており、様々な戦域にわたって「ドイツ兵の目」として活躍した。



■各部のディテール紹介


・DF10×80 その1

・DF10×80 その2

・DF10×80の分解 その1

・DF10×80の分解 その2

・DF10×80の分解 その3

・収納木箱 付属品 その1

・収納木箱 付属品 その2

・収納木箱 その1

・収納木箱 その2

・収納木箱 その3

・回転台

・架台

・DF10×80専用3脚



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