■DF10×80 の分解 その2


写真左開口部の奥にある4本のネジを緩めると右接眼レンズ部が外れる。







取り外した右接眼レンズ部。円形の開口部内側にはプリズムが接している。









左の接眼レンズ部は筐体後部のレールと嵌合しているため右側へスライドさせて取り外す。嵌合部の寸法公差が少ないため取り外しはかなり固い。













接眼レンズ部はレールとネジを除きアルミ製。筐体と接する裏面の形状は左右で大きく異なっている。




内部にはプリズムと減光フィルターの切り替え機構が収まる。左右の内部構造はほぼ同じなので、ここでは右側のみ紹介する。



















入射した光を45度偏光させる大型のシュミットプリズム。プリズムはスチール製のベースにガッチリと固定されており、いかにも軍用らしい堅固さを感じる。ベース板には製造番号と一致する「317」の数字が書き込まれている。







減光フィルターの切り替え機構。明るさの異なる4枚のレンズが重なった状態で収納されており、上部ギヤの回転と連動し1枚ずつ横へ順番にスライドする。

上の写真では4枚のレンズが全て収納状態にあるが、これは撮影用に手を加えたもの。実際にはどれか1枚のレンズが必ず横にスライドしており、接眼レンズを覆った状態にある。




減光フィルターの切り替えノブは左の接眼部にある。矢印で示した突起に左接眼部から伸びるシャフトが接続する事で左右の切り替えを連動させている。ノブが90度回転する毎にレンズが切り替わる。

フィルター切り替え機構は故障しそうな複雑な構造であるが「カチャ、カチャ」と軽快に・正確に作動する。

写真は減光無しの透明レンズがスライド途中の状態。減光無しであれば透明レンズは不要にも感じるが、このレンズを除去するとピント調整に影響を与えるようだ。




レンズ(ここでは減光1)がスライドした状態。各部品を押さえるスチール製プレートの表面にも製造番号の下二桁「17(上下逆さ)」が確認できる。




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