■戦後西ドイツ製3脚との比較





スチールプレス製の後期型ドライバイン34は戦後、MG42の使用弾薬を7.62×51mm NATO弾に改造した機関銃、MG1/MG2/MG3用として西ドイツなどで生産された。戦中型と同形状であるためオリジナルの代用品として人気があり、比較的安価・容易に入手できる。

上の写真は西ドイツ製3脚だが、ダークイエローベースで再塗装してしまうと独軍オリジナル品にしか見えない仕上がりとなる。「形が似ている」というレベルではなく細部まで含めそっくり。

しかし、同じように見えるマウント部は大きな差異がある。







写真右の西ドイツ製は支柱の長さ・直径ともにオリジナル品よりも大きく、WW2独軍の銃架は装着ができない。オリジナルの支柱は直径30㎜、長さ60㎜。西ドイツ製は直径32㎜、長さ75㎜。




こちらは独オリジナルの支柱基部。刻印が無い。




西ドイツ製には3脚の部品管理番号と思われる「12-135-6089」や「NHW 10 /63」の刻印が打たれている。1963年製であろうか。




■MG34・MG42の搭載







MG34の場合、銃架と銃の間に「Lager34」の金具を使う。MG34中央の2脚取り付けレール部にLager34を嵌合させて載せる。各部の接続はシンプルで非常に簡単。












銃の左右旋回、上下への角度調整はとてもスムーズに動き、操作性は良好。90度近い仰角が確保できる。写真は50連ドラムマガジンと対空射撃用照準器を取り付けリアサイトの対空照尺を起こした状態。




俯角側はバレルジャケットと銃架が干渉するため水平から-10度ほどしか下がらない。







装弾数75発のサドルドラムマガジンを装着した状態。






弾帯を装填した状態。2脚は展開・収納のどちらでも選べるが、収納状態ではわずかに銃架と干渉する。




地面に置いた弾薬箱から給弾する場合、銃の位置が高いので写真のように長い弾帯がぶら下がる。機関銃写真としてはカッコいい構図だがこの状態で射撃してはならない。

MG34は弾帯の引き込み力が弱く写真の状態で射撃すると作動不良を起こす。弾帯の引き込み力が多少改善されたMG42を使う場合も作動不良防止のため以下の対応をとる。

・50連ドラムマガジンを使う(これを推奨)
・弾帯を1本(50発)にする
・給弾手を配置する







MG42を装着する場合、銃架は共用なのでLager34からLager42へ金具を交換する。




取り付け位置と重量バランスから銃口が真上を向く。2脚は銃架との干渉により収納できないため開いた状態にするか取り外す。



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