■電話機本体 その1








電話機本体はネジ2本を緩めるだけでケースから簡単に取り出せるため、整備や修理も容易。




本体上面の刻印。FとSを組み合わせたロゴマークはドイツで最も古い電話機製造メーカーの一つとして1886年に設立された「Ferdinand Schuchhardt、Berliner Fernsprech-und Telegraphenwerk AG」を示す。製造は1938年、製造番号は「13880」。










電話機本体の両側面には内部を保護するパネルがあり、本体はベークライト製ケースとこのパネルで2重に保護される。大戦中盤を過ぎると一部のメーカーでは簡略化のためこのパネルは廃止される。







呼び出しベルを覆う箇所には音が漏れるようメッシュ素材となっている。




パネルは「コ」の字型のバネ線で固定されており、バネを90度以上回転させると外せる。










側面パネルを外して内部を見る。こちらは電話機の正面側。

1.乾電池収納ケース
2.乾電池収納ケースのフタ
3.接続ケーブルのソケット
4.手回し式発電機
5.音声コイル(マイク回路からの直流を交流に変換&音声ノイズの除去)
6.発電用ギヤ
















こちらは電話機の背面側。

1.呼び出しベル(上下に2つ)
2.ブロックコンデンサ
3.ベル・コイル

内部の電気部品・配線・組立は大戦末期に至るまで高品質を維持していたため、FF33は製造時期にかかわらず高い信頼性を誇る。製造から80年以上が経過したこのFF33も、完全に作動する。







底面には黒いインクで「Rev,15」と読めるスタンプが押されている。


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