野戦電話 33型 / Feldfernsprecher 33



1870年代に発明された電話は軍事分野での使用が急速に広まり、各拠点を電話線でつなぐ固定式電話から持ち運びが可能な電話へと発展。1899年に勃発した第二次ボーア戦争ではイギリス軍が野戦電話を実戦に初投入した。電気を流すワイヤーの品質、有線の敷設技術、電池、手動式発電機などの発達により性能が向上した野戦電話は第一次世界大戦で幅広く使用された。

1905年に初めて野戦電話(feldfernsprecher Alter Art)を導入したドイツ軍は FF16、FF17、FF26などの各タイプを採用。1933年、新型の野戦電話としてFF33(feldfernsprecher 33)が導入され、1934年より部隊配備が開始された。FF33は電話機を保護する収納ケースを従来の木製からベークライト製へ変更、電話機として必要最小限の機能だけを搭載することにより、故障が少なく、堅固で高い信頼性を発揮。野戦電話機の新たなスタンダードを確立した。FF33は呼び出しベルを鳴らすための手回し式発電機と1.5ボルト乾電池により、相互接続された野戦電話同士の通話はもちろん、電話交換機を介した複数台への接続、無線機との接続による音声の無線発信にも対応している。また、外部からの電源供給(例えば電話交換所にある大型電源など)でも作動させることができる。

FF33は優れた基本設計ゆえに大きな改良を施す必要も無く、1933年〜1945年までの12年間で160万台以上を生産。戦後のドイツ連邦軍やスイス、ノルウェーなどでは1970年代まで使用されたほか、各国で開発された野戦電話の設計に大きな影響を与えるなど、野戦電話機の傑作といえる。

敵からの傍受が難しく、より確実に音声を伝達できる「有線通信」は、無線通信技術が発達してもその重要性は変わらず、FF33は有線通信の主役として全戦域にわたりドイツ軍を支えた。機関銃や火砲の間接射撃では、観測所と射撃地点との連絡に使われている。


■各部のディテール紹介

・野戦電話 33型 外観 / ベークライト製ケース その1

・ベークライト製ケース その2

・電話機本体 その1

・電話機本体 その2

・電話機本体 その3

・受話器 その1

・受話器 その2

・接続コード / 設置・準備手順

・革製スリング


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