■受話器 その1








表面にツヤのあるベークライト製の受話器。接続用端子とは長さ120cmの4芯電気コードでつながっている。








受話器の中央部内側にプレート型のPTTスイッチ(PTT:Push to Talk)があり、押している間のみ自分で話した音声が送信される。スイッチを押さないと、音声は相手に一切流れないので注意が必要。この方式により、スイッチが押されていない間は一部の電気回路が作動せず、電池の消費量が節約できる。

なお、音声受信・マイクに関しては、ボタンのON・OFFに関係なく作動するが、ONの状態では受信音声にノイズが入りやすくなるため、音声品質の観点からも話すとき以外はスイッチをONにしない事が望ましい。







野外でFF33を運用する場合、ケース内部の電話機を埃や雨などから守るためフタを閉じて使用し、受話器は写真のようにフタの上に置くことを勧めている。この状態でPTTスイッチが勝手にONにならぬよう、スイッチの周囲3か所に三角形の突起を設け、スイッチの誤作動を防止している。







受話器本体にはメーカーロゴ(Mix&Genest AG)、バッフェンアムト(不鮮明で数字は不明)、「1937」の製造年がモールドされている。








送話器側は話した音声を電気信号に変えるマイクロフォンを内蔵。






送話器を構成する樹脂部品。






こちらの部品は材料コード「Z3」、成形メーカーコード「68」、受話器本体と同じ「Mix&Genest AG」のメーカーロゴ。




こちらの部品はSとHを組み合わせたメーカーロゴから「Siemens & Halske AG」、材料コード「S」、成形メーカーコード「34」、他にも多数の文字が確認できる。







1937年製のマイクロフォンは「WaA69」のバッフェンアムトがスタンプで押されている。マイクロフォンは比較的早い時期に改良が施されており、改良型には識別のため緑の×印が付く。


もどる