■木製ストック




木製ストックの基本的な構成はKar98kに準じているが機関部周りが太く、ややボッテリとした印象。当初は単材から加工していたが、1942年の末頃からブナの積層材(ラミネートストック)に切り替わっている。積層材1枚の厚さは約1.5㎜。板同士の接着面はラミネートストック独特の美しい模様を構成する。表面はツヤのない仕上げ。ステイン系塗料の着色によってダークブラウン系となっているが、木部の地の色を活かした明るい色も確認できる。









バットストックはKar98kとほぼ同じ形状だが、やや直線的な形状となっており射撃時の反動による銃口の跳ね上がりは多少抑えられるデザインとなっている。銃の左側に装着するスリングはKar98kと共通。






バットプレートはKar98kと同じ部品が使われているようだ。刻印は確認できない。表面は未仕上げで金属地そのまま(白磨き)。木部と接する縁をよく見ると、茶色の塗膜が確認できるので、おそらく内側は錆止め塗料が塗装されていると思われる。




バットストックの下面には銃本体のシリアル番号と一致する「2688」の刻印。







銃身上部を覆うハンドガードを固定する2つのバンド金具をロックする板バネ。ここもKar98kと同じ方式であるが、G.41は板バネがストック側に固定されており紛失する恐れが無い。








ストック先端には銃剣装着用の金具が固定されている。分解しないと見えない内側にBLMを示す「WaA214」のバッフェンアムトが打たれる。









Kar98kと同じ銃剣84/98が装着できる。Kar98kでは着剣部に加えて鍔の上部と銃口部が密着することで銃剣がしっかりと固定されるが、G.41では着剣部のみで銃剣を保持しているため左右へのグラつきが大きく、やや不安を感じる取り付け強度。










機関部が収まる開口部の直前にある左右を貫く金具は射撃の反動を受けるクロスボルト。ストック内部は表面処理が省略されて、木の地肌そのままとなっている。




写真右側、楕円形の小さな窪みはクリーニングロッドのネジ受け金具が収まる。






クリーニングロッドはストック下部に加工された溝に収まって、その先のネジ受け金具に接続される。




長さ318㎜のクリーニングロッドはKar98kと同じ。銃身清掃の時には3挺の銃からクリーニングロッドを集め、3本をつなげて使用する。



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