■レシーバー その3













木製ストックを取り外したレシーバー。鍛造加工そのままの未仕上げ部分と粗いツールマークが残る機械加工仕上げが混在するG.43/K.43の外観は、これ以前に登場した独軍火器とは異なる独特の雰囲気を持っている。










トリガーメカニズムが収まるレシーバー本体。初期型のみ全面に機械加工が施される。横向きに配置された円柱形パーツはエジェクターハウジング。ここからエジェクター本体がレシーバー内部に伸びている。







トリガーとシアーの接点に設けられたネジ。トリガーを引いてからハンマーが落ちるまでのストロークを調整できる。ネジの調整はレシーバー上部の部品を外し、マイナスドライバーでネジを回す。この機能は狙撃銃としての運用を考慮したものであるが、一部のG.43/K.43に装備されているようだ。











トリガーやシアーなども一部だけ機械加工された鍛造部品を使っており、多くの部品で生産性の向上が図られている。










チープで粗悪にも見えるG.43。大戦の最末期に製造された一部には品質の低下が見られるものの、45年以前に生産された多くのG.43/K.43は歩兵用小銃としては十分な性能を発揮。高度な鍛造技術とプレス部品に加え、必要最小限の機械加工という制約により高い生産性を実現した。また主要な生産工場が爆撃を受けることも想定し各部品の生産を各地の下請け業者へ分散させたことも、スムーズな生産を実現できた要因の一つとなっている。




ストックへは2本のネジを使って固定される。




2本のネジは前後共通。










ネジを受ける側にはスプリング内蔵の小さなピンを配置。これがネジの頭部と嚙み合うことでネジの緩みを防ぐ。この構造はネジの緩みを確実に防止することができる。



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