■照明装置本体 /Anstecklampen
照明装置本体。かまぼこ型をした先端部の内部に豆電球が入っており、ケーブルを介して電源ソケットに差し込むプラグ端子が一方に付いている。
主要パーツはアルミ製。縦長のスリットから上部へ突き出た丸い突起は光量調節のつまみ。反対側のギザギザの滑り止めが刻まれた金属板は照準器側の溝に嵌合し照明装置を固定する金具。
メーカーが分からない「clm」の製造メーカーコードと製造番号と思われる「10600」の刻印は白塗されている。
ローレット加工された部分を回すと先端部が外れ、中の電球を交換できる。
実際に発光できる当時のオリジナル電球は入手困難なため、同じ規格の豆電球を使用する。
電源スイッチが無いため、プラグ端子を電池収納ケースに差し込むと発光する。
照明装置の下面。電球の光は、本体の下側に開いた円形の穴からのみ照射される。
電球が収まる部分は「V字型」のスリットが入った筒が内側にあり、 この筒を回転させることで光量を0から最大まで無段階調整ができる。写真の状態は閉じた状態。光は完全に遮られる。
スリットを僅かに開けた状態。弱い光が漏れる。
中間まで開けた状態。
スリット全開の状態。豆電球の光量は弱いため、スリットを使い光量を下げる場面は少ないと思われる。
プラグの端子は左右で太さが異なっているため、差し込む向きが決まっている。本体はベークライト樹脂製で外側を金属製ケースが覆っている。コードの基部には保護用の革が巻かれている。
ベークライトの成型部品には製造メーカーコードを示すと思われる「cnn」の彫刻がある。
こちらはケーブルの短いタイプ。このケーブルの長さではラフェッテとMGZの接続には使えない。プラグ端子とコードの付け根には革製の覆いが無い。
製造メーカコードや製造番号などの刻印が無く、電球を覆う先端部は塗装仕上げではないなど、一般的な独軍仕様とは異なる部分が見受けられる。
こちらは電球の周囲を赤い透明樹脂板で囲っているため赤色に発光する。赤の理由は暗所でも目に刺激が少なく、暗順応にかかる時間を短くできるためと推測される。
このケーブルが短い照明装置は、仕様の違いから独軍オリジナルでは無い可能性もある。