■マガジン












スチールプレス製の箱型マガジンは装弾数が20発と32発の2種類があり、20発用は主に警察組織が使用した。マガジン内部で2列に並んだ弾薬が途中で合流しマガジン上部で1列となるダブルカラム・シングルフィードを採用。このマガジンにはシュマイザーが取得した複数の特許技術が使われている。紹介品は32発用。




1931年11月24日にシュマイザーが米国で特許を取得(ドイツでの特許取得は1933年3月)した際の提出図面。2列で並ぶ弾薬がマガジン内部で合流し最上部で1列となって給弾(ダブルカラム/シングルフィード)される流れをスムーズにするリブ(図中の8、10)や上部が強化された短機関銃用の大容量マガジンに関する内容。




マガジン内側の両サイドに2本ずつ加工されたリブ。弾薬とマガジン内壁の摩擦を減らす。このリブはMP38やMP40のマガジンにそのまま受け継がれている。














マガジン上部に関するシュマイザーの特許。マガジン上部の側面と後面に金属板が巻かれており2重構造になっている。これにより変形しやすいマガジンリップ部や上部全体を補強する、外側の金属板のみにマガジンキャッチが掛かる穴や突起などを加工することでマガジン本体には穴や突起が無くなり、内部の弾薬がよりスムーズに移動できるなどの利点が生まれる。






背面には8発ごとに残弾を確認できる開口部が設けてある。2重になったマガジン上部の背面にある大きな長方形の凹みはマガジンローダー固定用。




マガジン左側面の刻印。使用弾薬を示す「CAL.9」とドイツ帝国特許(Deutsches Reichspatent) シュマイザーと表記された「D.R.P. SCHMEISSER」。






マガジン底板は工具無しで取り外し可。




マガジンの分解。マガジンスプリングが強く32発のフル装弾は体力を消耗するためマガジンローダーの使用をお勧めする。








マガジンフォロアー。








MP38/MP40(写真上)とMP28マガジンの比較。基本構造はほぼ同じ。全体のサイズも近く、MP38/40のマガジンはMP28に差し込めるがマガジンキャッチの掛かる位置が少しズレるため共用は不可。




もどる