■間接射撃用計算尺 本体 その2


距離を示す3本の定規。3つあるのは機関銃・目標・観測の3点を結ぶ三角形の辺、それぞれの長さに対応するため。




先ずは一番下の短い定規から。




この定規は機関銃から観測位置までの距離を示す。目盛りは矢印の中に表示される。最大距離は1,200メートルまでしか調整できないため、観測所が1,200m以上離れている場合は使えない。




下のノブを回転させると目盛りが動く。










1,200メートルに設定した状態。上の円形板と中央の定規のみが横へスライドする。




目盛りの縮尺は1/25000、一目盛り20メートル。「2」は200、「3」は300メートルをそれぞれ示す。写真は300メートルの設定。




こちらは314メートルの設定。距離表示は非常に細かく2メートル単位で読める。




中央と上の定規は「3」~「45」までの目盛りが刻まれ、こちらも縮尺は1/25000。300メートルから4,500メートルまで設定可。一目盛り20メートル。4,500メートルという距離は機関銃の最大射程を考慮したものと思われる。中央は観測位置から目標までの距離を、上の定規は機関銃から目標までの距離を示す。








2つのスライダーはつながっているため一体で左右に動くものの、連結部分が回転する構造。写真のように2本の定規は各部の動きと連動し、角度が変化する。




こちらは2,200メートルの表示。




これは1,920メートルではなく、1,915メートルが正解。他の目盛りとは異なり、一目盛りをさらに細かく読む目盛り機能は無いが、独軍マニュアルでは一目盛りを4分割して5メートル毎で距離設定を確認するよう書かれている。














各部の調整目盛りと部品同士のリンク機構が複雑に絡み合い、様々な形に変化する。



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