■ドラムマガジン その1




PPSh-41で特徴的なドラムマガジンはフィンランド軍で正式採用された短機関銃「スオミ KP/-31」のドラムマガジンをコピーしたもの。装弾数は71発、内部のゼンマイバネで給弾する。PPSh-41は銃本体の製造番号と一致する番号が打たれたドラムマガジンが2つ(割合は低いものの3つ支給もあり)支給された。PPSh-41のマガジンハウジングとドラムマガジンは寸法公差が大きいため、製造番号が一致しない銃とマガジンの組み合わせでは作動不良や着脱に難が生じるとの情報がある。ゆえにPPSh-41のドラムマガジンは最初の支給品を紛失してはならないとの事。










幅148mm、高さ158mm、厚み57mm。弾薬が空の状態で重量は1,089g。71発の弾薬を装填した場合の重量は約1.9㎏。強力なゼンマイバネによって渦巻状に収納された71発の弾薬を押し出す、という単純な構造と思いきや、弾薬のつまりを防止するユニークな機構が採用されている。




別パーツとなっているマガジンリップ部は本体にスポット溶接で固定。内側に見える円形部品はマガジンフォロアー。




マガジン上部に溶接された用途不明の金具。




マガジン固定金具。マガジンハウジング後方に設けられた細い溝とこの突起の位置をしっかり合わせないとマガジンが装着できない。マガジンハウジングの開口部にマガジンを差し込むだけのMP40と比べ、マガジン交換には時間を要する。




長方形のプレートはマガジンのフタを押さえる金具。




銃本体と同じヴャツキエ・ポリャニ第367工場を示すロゴマーク。




最初の製造時に打たれた「3102」の刻印。同じ製造番号を持つPPSh-41とセットで使用する。




「3102」のPPSh-41で使用されなくなった本マガジンは、「4536」、さらに「3097」という製造番号を持つPPSh-41に使用されてきたようだ。








7.62x25mm トカレフ弾を装填した状態。


















同一の製造メーカーで製造番号が一致しないドラムマガジンの装着。抜き差し共に硬く、スムーズな操作からは程遠い。




もどる