■パンツァーシュレック

約30万挺が生産されたパンツァーシュレックは現存数が少なく市場へ出ることはほとんどない。今に残る多くのパンツァーシュレックは第二次大戦中にドイツがフィンランドへ販売した輸出品であり、その後、コレクター市場に流れたもの。





ドイツからフィンランドへ2,000挺のパンツァーシュレックと2万発のロケット弾を20万ライヒスマルクで輸出することが決まり1944年4月以降、順次フィンランドへ納品された。その多くは第二次大戦中に使用されることなく未使用のまま保管され戦後になって本体のみが放出された。当初、ドイツ軍と同じダークイエローで塗装されたフィンランド軍向けのパンツァーシュレックは独自のダークグリーンで再塗装されており、フィンランド国防軍を示す「SA」マーク(※Suomen Armeijan)が記されているものの、本体は無改造となっている。

上の写真は本項で紹介しているパンツァーシュレックのレストア前の状態。本個体はフィンランドへ輸出された2,000挺のうちの1挺。シールド付きで各部の形状は中期生産型の特徴を有している。筒内側に鉄棒が溶接されているなどの安全対策、2か所にフィンランド軍独自の3桁数字刻印が打たれている、スリングが欠損している以外は良好なオリジナル状態を維持している。表面仕上げはドイツ軍オリジナルのダークイエローを完全に剥離しダークグリーンで再塗装、発射筒左中央とシールドの内側に「SA」マークが付いている。




















フィンランド軍仕様のパンツァーシュレックをドイツ軍のオリジナル状態に戻すためレストアを実施。ダークグリーン塗装を完全に剥離後、オリジナル品に準じた赤茶の下地塗装を行い、その上からRAL7028に近似したダークイエローを塗装している。また欠損していたスリングはオリジナル金具付きを取り付けた。

全長:1650㎜  重量:10.7kg(シールド付)




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