■SF14Z その3















接眼レンズ周りは本体色とは異なるつや有りの黒で塗装されている。接眼レンズ径は19㎜。レンズのピント調整は左右独立で行うIF方式(単独繰出し)。

SF14Zのレティクルは用途に合わせた様々なバリエーションがあり、右側の接眼レンズのみに配置され左側は何もない。当然のことながらペリスコープ部が動いてもレティクルは回転せず、同じ位置を保つ機構を持っている。













繊細な滑り止め加工が施されたピント調整リング。接眼部は一番外側のアイカップに至るまで反射防止の細かい溝が加工されている。なおここで装着しているアイカップはリプロ品。オリジナルのアイカップは入手時に「欠け」があったため交換している。




左右のピント調整リングをそれぞれ反対方向いっぱいまで回した状態。ピント調整幅は広く、調整リングの動きも軽くてスムーズ。




右接眼レンズの上部にあるレティクル照明装置の取り付け基部。光が通る穴の内側は白で塗装されている。







接眼レンズの右側に設けられた液体式の水平器。下のダイヤルで水平器の角度を調整できる。「H/6400」はダイヤル数字の単位がミルであることを示す。




「300」が水平を示し、ダイヤルの数字によって1ミル単位で角度を確認できる。

以下の手順によりSF14Z設置場所から目標物までの角度を測定できる。

1.機材が水平となるように設置する。
2.水平器ダイヤルを「0」と「300」の初期位置(写真の状態)にする。
3.俯仰角調整ノブを回しながら水平器で水平を取る。これで水平位置が俯仰角調整の基準点となる。
4.目標物をレティクル中央にとらえる。
5.水平器の気泡が中央位置になるまで、ダイヤルを回す。
6.ダイヤル数字を読む。この数字が目標物までの角度となる。







マクロレンズで撮影した実物のレティクル線。上の写真はレティクル線がはっきり見えるよう、線を少し太く見せる画像処理を加えている。正方形に区切られたパターンが並んでおり、1マスで10×10ミル。




中央の線が無い部分の長さは2ミル、1マス毎の中央にある破線部は1ミルを示している。また中央から20ミル離れた場所には「+20」や「-20」の数字が表示されている。このレティクル形状は一般的に「グリッドパターン」(Gitterplatte)と呼ばれており、SF14Zでは最も多用されている。




対象物の大きさが分かれば、レティクル線との対比から対象物までの「おおよその距離」を測定することができる。他のページでも掲載しているが、あたらめて距離の測定方法を紹介する。

○直立している敵兵までの距離

1マス・10ミルの約1/4の高さ=2.5ミル 身長:170cmと仮定
1.7÷2.5=0.68  距離は680m

○側面を向けるT-34-85戦車

1マスぴったりなので10ミル 戦車全長:約8m
8÷10=0.8  距離は800m

○正面を向くT-34-85戦車

5ミル 戦車幅:約3m
3÷5=0.6  距離は600m




1944年夏、第5SS装甲師団所属・パンサー戦車に装備のSF14Zから撮影された写真。先行する2輌のパンサー戦車がグリッドパターン越しに見える。同型グリッドパターンを持ったSF14Zはヤークトパンサーやヘッツァーなどの駆逐戦車や突撃砲にも装備されている。

パンサー戦車の車幅(約3.3m)から先頭を進むパンサー戦車までの距離は約500mだとわかる。



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