■ガンナーズツールポーチ本体 その2




ポーチの蓋を止める革製のストラップ。「WaA668」のバッフェンアムトと製造メーカーコード「gyb」(共にW. F. Bauer を示す)、生産年「1943」が刻印されており、ポーチ本体の刻印はここだけ。







蓋を固定するストラップはポーチ底面にあるボタンで留める。







裏面には吊り下げ用のD環金具とベルト通しがある。これらは紙製ではなく革製となっている。






内側の1面にはポーチの型崩れ防止と補強のため、厚さ5㎜の木製板が裏打ちされる。外側から見える8個の金属製リベットはこの木製板を留めるためのもの。二股の金具は予備ボルトの保持金具でボルトが接するポーチ底面は補強板が取り付けられている。

ポケット状の差し込み口には両口レンチを入れる。




木製板には金属の仕切り板がついており、この中に対空射撃用照準器を収める。




楕円形の金具は予備ボルト固定用金具の基部。







中身をすべて入れた状態。上で紹介した通り予備ボルト・対空射撃用照準器・両口レンチは収納場所が決まっているが、それ以外は特に入れる場所が決まっていないようだ。

この状態で1950gほどの重量になる。

内容物は時期によって多少変化するため、1940年から1944年までの各年に発行されたマニュアルに記載されている内容物を記す。
(※参照元:MG34-MG42 GERMAN UNIVERSAL MACHINEGUNS・COLLECTOR GRADE PUBLICATIONS INC発刊)

■1940年
・キャリバーゲージ7.94㎜
・キャリバーゲージホルダー
・スタータータブ
・予備ボルト
・硫黄ケース
・薬莢引き抜き工具(中折れ式)
・オイル缶
・両口レンチ
・薬莢引き抜き工具(リム破損用)
・ラフェッテ分解工具
・対空射撃用照準器
・耐熱パッド

■1941年
・スタータータブ
・予備ボルト
・薬莢引き抜き工具(中折れ式)
・オイル缶
・両口レンチ
・薬莢引き抜き工具(リム破損用)
・ラフェッテ分解工具
・対空射撃用照準器
・耐熱パッド
・クリーニングロッド
・MG34用マズルカバー

■1943年
・スタータータブ
・両口レンチ
・予備ボルト
・薬莢引き抜き工具(中折れ式)
・薬莢引き抜き工具(リム破損用)
・対空射撃用照準器
・ラフェッテ分解工具
・オイル缶
・マズルカバー(MG34/42共用)
・耐熱パッド
・クリーニングロッド

1943年発刊のマニュアルに掲載されたイラスト図。


■1944年
・予備ボルト
・耐熱パッド
・薬莢引き抜き工具(中折れ式)
・薬莢引き抜き工具(リム破損用)
・対空射撃用照準器
・オイル缶(後期型)
・マズルカバー(MG34/42共用)
・ラフェッテ分解工具

もどる