■収納工具/付属品 その3
■スタータータブ / Einführstück
ベルトリンクの端に接続して銃への弾薬装填作業を容易にしたり、銃身交換の際に高温となった銃身をバレルジャケットから引き出す際の爪としても使用できる。41年以降に生産された補強リブ付きのタイプ。
タブに打たれた刻印。国家鷲章と製造メーカーコード「gbd」もしくは「gba」。
リンク端の四角いタブには「aba」の製造メーカーコード。
■硫黄ケース / Streubüchse für Schwefelblüte
硫黄の粉を内部に収めた小型のケース。端を押し込むと反対側から硫黄の粉が出て、対象物へ振りかけることができる。硫黄はオイルに添加することで、部品同士の摩擦を抑え摩耗を減らす効果がある。潤滑油の改良と共に必要性が無くなったためか、第二次大戦初期以降はガンナーズツールポーチの構成品からは外れているようだ。
ケースはベークライト製。
ネジ式のキャップを開けると中に硫黄の粉を補充できる。
ケースの底部を押し込むと反対側の突起が押し出され、隙間から硫黄の粉が出てくる構造。
■銃口カバー / Mündungskappe MG / Staubschützbeutel 2cm
銃口に取り付け、異物や砂などの侵入を防ぐ保護カバー。写真左が化学繊維製の袋型でMG34/MG42共用タイプ(Staubschützbeutel 2cm)、写真右がMG34専用のタイプ(Mündungskappe MG)。ガンナーズツールポーチには両方ではなく、どちらか一方のみが入っていたようだ。
■耐熱パッド / Handschützertzer
射撃中の銃身交換時に、高温となった銃身を保持するための耐熱パッド。高温に強いアスベスト(石綿)と丈夫な羊毛を使った厚い生地で作られている。多くのメーカーで生産されたためか、細かい部分の差異を含めると様々な種類が確認できる。
布の末端はジグザグ縫いで処理されている。
中央のストラップ部には製造メーカーコード「hab」と製造年「1943」の文字が黒いインクで押されている。
耐熱パッドはケースの外側、蓋の固定ストラップに通して持ち運ぶ。