■オイラー缶
筒内に12mlのオイルを収め細くなった先端部から出せる構造。すべてスチール削り出しの高品質な作りであるが後に一部製造工程が簡略化され、後期にはベークライト製のオイラー缶も登場する。
スプリングのテンションで閉じている金具を押し下げると、先端部の隙間からオイルが流れ出る。
中央はオイルの漏れを防ぐシール材で革製と思われる。
反対側はスプリングが内蔵された空気弁。オイルを出す際には先端部を押し込むと同時にこちらも押し込んで空気弁を開くことによりスムーズにオイルが流れ出る。
先端部と空気弁の後部を同時に押し込むため写真のような持ち方で使用する。
■清掃・マガジンベースプレート分解工具
清掃ひもを結び付けて銃の清掃に使用したりKar98kのマガジンベースのプレートを取り外す際に使用する工具。スチールのプレス製。
「G.APPEL 1936」の刻印。
マガジンベースプレートに設けられた穴に工具の突起を押し込むと、プレートが外れる。この分解には先端が細いもの、例えば弾薬などでも代用できる。
34年と35年の極初期に生産されたタイプはこの突起が無いため、当初は清掃用専用の工具として設計されたようだ。
栓抜きのような形状をした部分は清掃ひもを結んで、手の入り難い奥まった箇所の清掃に使用する。写真の初期タイプは先端部にギザギザした凹凸があるが43年頃からは簡略化のためフラットになったタイプが登場する。
マニュアルに記載された清掃ひもの結び方。
これを使った清掃例。