■測距儀で見る



接眼レンズから実際に覗いたところ。ドイツ軍の1メートル測距儀は双眼の接眼部から覗き、両眼で目標を立体視する事で距離を測定するステレオ式(立体視式)と呼ばれるタイプ。レンズの倍率は6倍。レティクル形状などは両眼ともに同じ。

ステレオ式測距儀についての解説などを見ると「両眼で捉えた目標が浮かび上がって見える」とか「距離表示が浮かび上がる」というような記述が多く、実際どのように測距するのか明確に分からない。どのような原理で何が浮かび上がるのか?理屈はさっぱり不明だがとりあえず覗いてみる。

と、遠方の景色を測距儀でアレコレ見てもやはり測距方法は不明で「浮かび上がる」感覚が全くない。距離の測定方法は測距儀を語る上で最重要ポイントの一つであるが実物をいじってもよく分からないので、ここでは割愛する。




レティクル照明装置を取り付けて発光させたところ。照明の光量は弱く、かなりの暗がりでないと使えない。夜間でも対空砲火などで閃光がピカピカしているような状況下ではレティクルの確認が難しかったのではないかと思われる。




MGZ34のページでも掲載した写真であるが、この場所から測距儀でマル印の目標を見る。この写真は人間の目で見た印象に近い焦点距離といわれる50mm域で撮影。




測距儀の設置場所から赤い灯台までの実際の距離は約850メートル。比較的倍率が高いので対象物も大きく見える。写真では周囲が暗く落ち込み、像が流れているが実際には端までシャープな像が結ばれ、優れた光学性能を持っている。




中央の船までの距離は約2000メートル。




1メートル離れた2つの目をつかって両眼で見る測距儀の映像は、双眼鏡や単眼の光学機器と比較して極めて立体的に対象物を把握できる。距離測定のみならず、物体の前後の位置関係も一目瞭然で把握できる。




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