■刻印 その1

ラフェッテ42の各部に打たれた刻印の紹介。1943年製ながら1940年製のラフェッテ34よりも多くの刻印が確認できる一方、不鮮明な刻印も多い。

※一部のパーツは塗膜を除去した状態で撮影しています。


マウントの後部カバー上面。1943年製を示す「43」と「1069」の製造番号、メーカーコード「eat」は Rudolf Schluckebier & Co,Eisenbahnbedarf を示す。バッフェンアムトは不鮮明で数字が読めず、「h」の刻印が示す意味も不明。




前部マウントの基部側面。大きな文字で打たれたメーカーコード「ecy」は Fouquet & Franz AG,Rottenburg Neckarを示す。数字が潰れて不鮮明であるがecyのコードから「WaA199」と推測されるバッフェンアムトの刻印が2か所に確認できる。




射角調整装置の側面。製造メーカー Linden & Funcke KG,Iserlohn を示すコード「axx」、製造年を示す「1942」、製造番号「7566」、「C」、不鮮明だが「WaA822」と読めるバッフェンアムト。




前脚を支える中央の支柱。Metallindustrie Schönebeck A.G. を示す「dar」のメーカーコードと「WaA78」のヴァッフェンアムト。




一つ上で紹介した支柱を90度回転させて撮影。前脚と接続させるためのボルトヘッド。「WaA199」は Fouquet & Franz AG,Rottenburg Neckar を示し、同一箇所に2度打たれている。




前脚の支柱。L字に折れ曲がった角に打たれているが、バッフェンアムトは途中で切れており文字も解読不能。こんな窮屈な場所に打刻する必要があるのかと、疑問に思う反面、コレクターには刻印を探して読む楽しみを与えてくれる。




前部支柱を固定するナット。こちらは一つ前の写真と同じ場所だが、側面を写している。「WaA822」?のように読める。打刻位置がズレたのか文字の刻印部分しかない。




銃後部マウント金具の右側面。バッフェンアムトが打たれているが、曲面への刻印のため文字は読み取れない。




光学マウントベースの基部。「WaA822」は Linden & Funcke KG,Iserlohn を示し、意味は不明だが「4」の数字も打たれている。




銃のマウントを四隅で保持するローラーの固定ネジ。「WaA199」の刻印は打刻ミスのためか、2度打ちされている。




前部銃マウント金具の上面。この2つの刻印は製造時に打たれた独軍オリジナルではなく戦後に使用されたオーストリア軍で打たれたもの。この刻印から本ラフェッテがオーストリア軍で使用されたことが明確にわかる。連邦軍を示す単語 Bundesheer を短縮表記した「BH」と続けて打たれた「12」の数字、その上には鷲をモチーフにしたオーストリアの国章がある。「6295/02」は軍が管理するためのシリアル番号と思われる。



もどる