34年型弾薬箱 スチール製 / Patronenkasten 34 für MG




 7.92×57mm弾のベルト弾帯を250~300発収納できる34年型弾薬箱は当初軽量のアルミ製であったが、ドイツ軍の急速な軍備拡大によるアルミ資源の確保とアルミを航空機生産へ優先的に使用するため、1939年頃よりスチール製の弾薬箱が登場。

 生産時期により金具取り付け部や細部に若干の差異が見られるが、アルミ製とスチール製の基本形状は同一。最も異なる部分は材質の違いによる重さで、アルミ製978g、スチール製1687gとなっている。




弾薬箱のフタ中央にある刻印。1941年製を示す「41」、「879」のアムト刻印は製造メーカー、Adelbert Fischerを表す。

本弾薬箱は良好な保存状態で、再塗装なしのオリジナルと思われる塗装が残っている。塗装の詳細については本ページの下段をご参照。










アルミ製弾薬箱の場合、持ち手ハンドルもアルミ製であるが、スチール製弾薬箱では持ち手もスチール製となる。ここには手を保護するためか革製のバンドが巻かれている。







アルミ製では未塗装が多い弾薬箱の内側であるが、スチール製では錆などを防ぐため外観と同じ塗装が施されている。




写真左から、1939年アルミ製、製造年不明アルミ製、1941年スチール製。




栓抜きのようなフタ開閉金具に僅かな形状の違いが見られる以外、上面は同じ。
※一番上のアルミ製弾薬箱はキャリングハンドルの金具が変形しているため取付位置がずれている。






生産時期や製造メーカーにより差異が見られる部分であるが、ここで紹介している3つの弾薬箱に関しては細部まで含め、ほぼ同一形状となっている。




70年以上前の塗膜なので、経年・劣化による変化などで単純な比較はできないが、参考として各弾薬箱の塗装を見る。アルミ製の2つ(写真左と中央)は青味を含んだ暗いグレイでどちらも一般的に「ジャーマングレイ」と言われている色に近い印象。

右側のスチール製は、より黒に近いグレイで、ほかの2つとは異なる色味であることがわかる。色のイメージとしては若干の黄色味が感じられ、限りなく黒に近い「ダークイエロー」という印象。下地には赤茶の錆止め塗料が塗装されている。




参考までに、左はダークグリーンに塗装された戦後生産型(生産国不明)のスチール製弾薬箱。形状は見分けがつかないほど似ており、寸法も同一であるが、ドイツのオリジナルと比較すると全体的にスチールの材質が厚く重量が重い。塗装やいかにもフェイクなアムト刻印が打たれているので見分けは容易であるが、重さでも判別ができる。

WW2ドイツオリジナル:1687g  戦後生産品:2564g




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