■34型 弾薬箱(アルミ製)その2 /
Patronenkasten 34 für MG



フタを開けた状態。ヒンジが高い位置にあるため、フタの開位置もやや高くなる。













アルミ製弾薬箱は錆の心配がないため腐食防止の役割を果たす塗装の必要が無く、内部は未塗装。外側に付く金具類はリベット留め。







フタの開閉時に干渉する可能性がある本体の角は丁寧に切り落とし処理されている。




弾薬箱にはベルトリンクに接続された300発の7.92×57㎜弾が収まるが、300発を一本のベルトにつなげると収まらない。写真のように150発×2本などに分け、次のように収納する。




ドイツ軍の教本に掲載された弾薬箱の透視図。弾薬の向きを途中で180度変えることにより300発を収納する方法を示している。最初に射撃方向とは反対向きに100発または150発の弾薬を入れ、次に射撃方向と同じ向きに200発または150発の弾薬を入れてフタを閉じる。
※上の透視図は100発+200発の例を示す

同一方向ですべてを入れた場合、250発までしか収納できない。また、数本が連結された長い弾帯を弾薬箱に入れていくと、100発を超えたあたりから細くなっている弾頭側に大きく傾きはじめ、150発辺りで横倒しになって収納が難しくなる。

中身の弾薬量が少ない状態では、移動時などに中で弾帯が暴れてベルトリンクと弾薬の固定位置がズレる、最悪の場合は雷管に衝撃が伝わり暴発する、などの危険性があるためドイツ軍では弾薬箱に収める弾薬量は「いっぱい(300発)」にする事が基本とされていた。










実際に300発を弾薬箱に入れる。150発+150発を途中で向きを変えて入れた状態。

アルミ製弾薬箱に300発を入れると重量は約9.4kg。弾薬の運搬にも非常に大きな労力を要する。







開けた弾薬箱のフタを銃側に持ってくると弾薬のトレーとして使える。弾薬が地面とすれて汚れることで発生する作動不良を防止できる。




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