■ポルトガル輸出用 木箱 その1
MG34本体と各種アクセサリーが収まる木箱は重厚で頑丈な造り。空の状態でも約20㎏の重量がある。外観はダークグリーンで塗装されており、MG34のポルトガル名称を示す「METRA 7.9M/M M/944」の文字がステンシル塗装で表記されている。この木箱に関してはドイツで生産されたものと思われるが、木の材質や箱の組み立て方、金具形状などの特徴が一般的なドイツ製木箱とは異なる点があり、「ドイツ製ではないのではないか?」とする見解もあるようだ。
収納される銃のシリアル番号と一致すると思われる4桁の番号がチョークや黄色の塗料で書き込まれているがこれらの文字がオリジナルのままかどうかは不明。箱サイズ:1210×295×295㎜
蓋は2か所の丁番で接続されている。内部は収納品を固定するための仕切りが配置されており、木部表面は白木のまま。
釘で固定された内部の仕切り板は、単材と積層材が混ざって使われている。収納品と木材が接する箇所にはフェルトが貼られており、収納時のガタツキを防止する。
箱の両端には金属製の持ち手が設けられ、箱の四隅は角が落とされている。
かなり時代を感じさせる紙が画鋲のような金具で貼り付けられている。書かれた文字の意味は不明だが「TOMAR」はポルトガルの都市名と一致する。
丁番や蓋のロック金具はマイナスネジで木箱本体に固定され、黒色の焼き付け塗装仕上げとなっている。