■フロントサイト / リアサイト / 対空射撃用照準器
■フロントサイト
フロントサイトは後方に折りたたむことができる。前面の小さなマイナスネジを緩めればサイトのブレードを左右に調整可。側面は滑り止めの細かいセレーションが刻まれた丁寧な仕上がり。フロントサイトの並びには銃口のリコイルブースターを固定するためのラッチがある。
■リアサイト
フロントサイトと同様に折り畳みが可能なリアサイト。2~20(200メートル~2000メートルまで)の数字が刻まれ目立つように白色で着色、射撃距離に応じて上下に調整する。また対空射撃用のリアサイトも付属している。
銃から取り外したリアサイト。本体と照準器の上下調整機構は緻密・高精度に作られており、美しい仕上げが目を惹く。ガタツキなく滑らかに作動する操作感は素晴らしい品質でありMG34の特徴を表している。
サイト本体中央に収まる部品は対空射撃用の照準器で180度起こした状態。中央部は肉抜きされ、手で持つ箇所には滑り止め防止の溝が刻まれている。
射距離1300メートルに調整した射撃手からの目線。リアサイト本体は銃の左側に寄っているが、照準線は銃の中心線を通っている。この視点からはリアサイト本体が視界に大きく入り、射撃の際には意外と邪魔なように思える。
■対空射撃用照準器
MG34に使用する対空射撃用の照準器。MG08、MG08/15、MG13と共通で使用できる。削り出し部品と金属線を組みあわせた構造となっておりプレスで抜いたような簡易なものではない。
この照準器はガンナーズツールポーチに収納され機関銃が携帯する。
ローレット加工された部品(照準器固定金具)はスプリングが内蔵されており上下に動く。基部側面には「4」のバッフェンアムトが打たれている。
バレルジャケット中央部に設けられた対空射撃用照準器の取り付け基部。リアサイトの位置に合わせ左側に寄っている。
対空照準器の装着。真横の状態で基部に差し込み回転させると左右に設けられた傾斜面によって照準器の固定金具がせり上がり、90度回転させると「カチッ」とロックがかかって固定される。気にも留めない小さな部品だが、よくできた構造に感心する。
対空射撃時、射手からはこのように見える。対空サイト本体、リアサイトの照準金具ともに左右・高さ調整機能は無く、大まかに狙いを定めるだけのものである。