■銃口・リコイルブースター












ラッパ型の消炎器内部にリコイルブースターが収まった銃口周り。消炎器本体を回転させるとある程度発射速度が調整できる機構やバレルジャケット側から伸びるラッチが噛み合って消炎器が回転しないようロックさせるなど基本構造はMG34と同じ。消炎器外周の穴はリコイルブースター内のガスを外へ逃がすためのもの。







消炎器を外すと内部に収まるリコイルブースターが取り出せる。部品形状は異なるが役割や構造はMG34と同じ。







リコイルブースター側面には「08007」の数字が二重線で消され、銃本体と一致する「3499」の製造番号と「11.6」の刻印が確認できる。




数字刻印の反対側には「79」の小さなバッフェンアムトが打たれている。




消炎器に収まったリコイルブースター。







リコイルブースターは銃口先端に覆いかぶさるように装着される。

MG42は1発を射撃する毎にボルトと銃身が一体となって数ミリ後退するショートリコイル方式を採用。銃身の後退動作は射撃の反動によって行われるが、このリコイルブースターは銃身の後退動作を加速させる役割を果たす。

射撃時に銃口から飛び出した発射ガスの一部はリコイルブースター内部の空間に溜まり、内部は高圧となる。この高圧が銃口面を押し出すことで銃身の後退速度を加速させる。

射撃サイクルの一部である銃身の後退を発射ガスで強制的に加速させる構造が、毎秒20発という極めて早い発射速度を実現している。




■消炎器取り外し工具





MG42の消炎器を取り外す際に使用する専用工具。手元にあるMG42は手の力だけで消炎器が取り外し可能であるが、射撃後の汚れが付着した状態や個体差で固いものの取り外しにはこの工具が必要になるようだ。本体はスチール削り出しで頑丈すぎる作り。




先端に設けられた丸い突起を消炎器外周のガス抜き穴へ差し込む。




「WaA11」のアムトはMG42を製造していたMaget社を示し「MG42」の文字も大きく打たれている。




反対側の面には何を表すのか不明であるが「S」とシリアル番号?と思われる「954」の数字。







専用工具だけあって消炎器の外周にピタリとフィットする。




取り外しの際には消炎器の回転をロックしているラッチを解除しながらレンチを回す。




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