■1941年製 MP40 刻印 その1


レシーバー後部上面の刻印。銃の名称「MP40」、Steyr-Daimler-Puchを示す製造メーカーコード「bnz」、1941年製を示す「41」。製造番号は「8175」が消され「3645F」の新たな番号が刻印されている。ロアレシーバーの部品はすべて「175」の番号が刻印され、アッパーレシーバーと銃身は「645」の刻印で揃っていることから、上下を別々のMP40 から2個一として、ロアレシーバーの製造番号をアッパーに合わせて打ち直しされている。ロアレシーバーに製造年を示す刻印は見当たらないが、各部の形状から1941年から1943年前半と思われる。




銃口の後ろ、フロントサイトガード基部には「WaAA44」※Merz-Werke のバッフェンアムトと下3桁の製造番号。




フロントサイト後部の委託射撃用突起部。Ermaを表す「280」のバッフェンアムトはわずか2.5mmほどのサイズ。




銃身下のベークライト製バレルレストに「645」の製造番号。




銃身側面に並ぶ多数の刻印。Erma の「280」バッフェンアムトが3つ、4ケタ+アルファベット1文字から成る「3645f」の製造番号、射撃試験に合格したことを示す国家鷲章。




レシーバー前方。「3645f」の製造番号、「280」のバッフェンアムトと「WaA44」のバッフェンアムトは製造メーカー「Merz-Werke」を示す。




マガジンリリースボタン。滑り止めが未加工となっている部分に「cos」※Merz-Werke のメーカーコード刻印。




レシーバー内部に収まるボルト本体。「WaA623」のバッフェンアムトはSteyr-Daimler-Puchを示し、レシーバー後部上面に大きく刻印された「bnz」のコードと同じメーカーを指す。ロアレシーバーと一致する「8175」の製造番号と不鮮明ながら小さな国家鷲章も確認できる。




ボルトハンドルの頭にある「ayf」はErma を示す。




バッファースプリングをレシーバー後部で受けるエンドキャップ。Steyr-Daimler-Puchを示す「WaA623」のバッフェンアムト。




引き金側面に打たれた「WaA815」のバッフェンアムトもSteyr-Daimler-Puchを示す。




レシーバー後部の折りたたみストック基部。輪郭だけで詳細がまったく読み取れないが形状からバッフェンアムトと思われる。




折りたたみストックのアーム部分。Steyr-Daimler-Puchの「WaA623」バッフェンアムトと製造番号の下3桁を刻印。反対側のアームにも同様の刻印が入る。




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