■MP40 その1

このMP40は1941年製。第二次大戦中にロアレシーバーとアッパーレシーバーが組み替えられており、ロア側には新たなシリアルナンバーが打刻されている。細かい傷やブルーイングの落ちが目立つ部分も多く、やや使いこまれた個体となっている。

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MP40 短機関銃


MP40 短機関銃


MP40 短機関銃



MP40 短機関銃


MP40 短機関銃




MP40 短機関銃



■MP40 その2


本項で掲載している別のMP40。1942年製。表面のブルーイングは1941年製と比較して、青味が弱く艶消しの度合いが高い。各部のブルーイングはほぼ100%残り、ベークライト部品も傷の少ない保存状態の良い個体である。1941年製と比較してバレル固定ナットの形状など外観の差異も確認できる。













製造メーカーは「bnz」でオーストリア、シュタイヤー・ダイムラー・プフ社。「42」から1942年製造。

各部の製造メーカーと、シリアル番号を確認すると、
・ロアレシーバー : Steyr-DaimlerPuch 2970i
・アッパーレシーバー : Steyr-DaimlerPuch 7751
・銃身 : Steyr-DaimlerPuch 7751
・ピストルグリップ : Nation Krupp Registrier Kassen  8914p
となっているので、複数の銃を寄せ集めてまとめた一挺であるようだ。




ドイツ軍がMP40を主力の短機関銃として使用していた一方、米軍の主力となっていたM1A1トンプソン。そのルーツは1919年にオート・オードナンス社から発売されたM1919にさかのぼる。これを徹底的に簡素化し生産性を向上させたM1A1。45ACP弾を使用するため9㎜パラベラム弾と比較してストッピングパワーに優れる点やスチール削り出しの本体は堅固であるが、ずっしりと重く生産性も悪い。木製のストックやグリップも少々扱いにくい形状で、旧式な印象は拭えない。

MP40は軽量で生産性に優れ、革新的な折りたたみストックの採用によりコンパクト化も実現。手に取ったバランスも良好で構えやすい。およそ20年差という開発時期から、両者には大きな世代の違いを感じる。


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