■レシーバー その2 


MP40のベークライト樹脂部品



それまでの木製ストックを廃して、ベークライトの樹脂製ストックを採用。レシーバーのストックは、モデルガン等では左右に分割されているが実銃では一体成型の部品となる。これらの樹脂製部品は黒色に近いものから茶色に近いものまで、色味にバリエーションが見られる。




ベークライト製のグリップパネル。木製部品を廃したMP40であるが、41年製ではグリップの間に挟まるスペーサーは木製、42年製ではベークライトとなっている。



グリップパネル内側の刻印。「P1488 2」の刻印は金型に彫られている番号と思われるので製造番号ではないようだ。「Z3 38」のマークは成型工場や成型原料を示すようだが詳細不明。




レシーバーストック内側の刻印。「H662 3」と「Z3 38」。






銃の左側に設けられたボルトハンドルは射撃中、前後に激しく動く。銃のボルトハンドルが左位置だとピストルグリップに指を掛けたままで、ボルト操作が可能となる。この写真はボルトが前進位置の状態。



ボルトが後退した状態から射撃サイクルがはじまるオープンボルト方式のサブマシンガンのため、射撃開始時は写真の位置がボルトの定位置となる。トリガーを引くとこの位置からボルトが勢いよく前進し、マガジン最上部の弾を押しながら薬室に放り込む。ボルト閉鎖と同時に固定されたファイアリングピンにより雷管を撃発し、弾丸が発射される。

オープンボルト方式はファイアリングピンを叩くハンマーなどが不要となるためトリガーメカニズムなどが簡素化できるが、射撃直前に重量のあるボルトが動いて銃がぶれるため命中率に悪影響が出る。









MP40/I以前のMP38やMP40ではボルトが前進位置において銃が後部から落下した場合、ボルトが慣性で後退→マガジン最上部の弾薬を拾って薬室に放り込む→発射される、という暴発事故が起きる事案が発生した。これに対処するためMP40/Iではボルトハンドルに安全装置が追加された。

写真左が安全装置ON、写真右が安全装置OFFの状態。ハンドル部が左右に4㎜ほど可動する構造となっており、押し込むとレシーバーの溝と勘合。ボルトが慣性で不用意に動くのを防ぐ。

この安全装置は、レシーバー側の溝加工と新たなボルト部品の配布という簡易な方法で改造可能であった事から、すでに配備されているほぼすべてのMP38やMP40への改造も積極的に進められた。今日まで現存する安全装置の無い初期型のボルトを備えたMP38やMP40は極めて稀で、コレクター向きに意図的に改造された品が多数存在しているようだ。










もう一つの安全装置として、ボルト本体を後退位置に保持し射撃できない状態とするためにボルトハンドルを引っ掛けるための切れ込み(Sの刻印がある)がレシーバーに設けられている。簡易な方法であるがこちらも安全装置の役割を果たしてくれる。またこの機構は後退位置からボルトハンドルを下へ叩くことで即座に射撃へ移行できるという利点もある。








MP40のリアサイト

MP40のリアサイト

リアサイトは100メートルと200メートルの2段切り替え式となっており細かな調整はできないが、弾をばら撒くサブマシンガンでは十分といえる。サイトの部品にはどちらもシリアル番号とアムトの刻印があるのに注目。このMP40は1941年製であり、ネジなどを除き、ほとんどの部品に刻印が入っている。






サイトのブレードにはそれぞれ「100」と「200」の射距離が刻印されている。







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