■マガジン
装弾数30発のマガジンは板厚のあるスチール素材を使っており、非常に堅固な印象。薬莢がテーパー状になっている7.92×33㎜クルツ弾を収めるため、少し湾曲している。Mkb42(H)で使われたこのマガジンはMkb42(W)、MP43、MP44、Stg44とすべて共通となっている。
長いマガジンは本銃の欠点であり、伏せ撃ちの際には頭の位置を無理に高くしないと銃が構えられない。
マガジンの左側面には銃の名称が刻印される。このMP43には名称がマッチしない「St.G.44」のマガジンが付いており、この刻印は製造時期によって「Mkb42」「MP43」「MP44」「Stg44」と変化する。
「St.G.44」からこのマガジンは1945年製造と思われるが、品質の低下は感じない。
マガジンハウジングに収まるマガジン上部はリップ部を含めてスチールが2重構造となっており、変形などの可能性は低い。
マガジン底部はMP40のデザインをそのまま引き継いでいる。底部の板はマガジン前部の突起を押し下げることでロックが解除され、引き抜ける。上の写真では右側、丸められて筒型に処理された部分は何かの用途があるものと思われるが詳細不明。
マガジンフォロワーには製造メーカーコード「Jvm」の刻印。
分解されたマガジン。
マガジン右側面の刻印。製造メーカーは不明だが「280」のバッフェンアムトと「qlv」のメーカーコード。
マガジン上部の前面に反対向きに打たれた「280」のバッフェンアムト。