■ZF4 アクセサリー その2
■レンズカバー / Optikschutz(Schutzkappe)
接眼・対物レンズを保護するレンズカバー。カップ型カバーまたは木製の栓が革製ベルトでつながっている。
ZF4はアイピースやレインシールドの装着により全長や取り付け口の形状が変化する。このそれぞれの変化に対応するべくレンズカバーも複数のバリエーションが見られる。
■レンズカバー バリエーション1
アイピースやレインシールドが装着されていないZF4で使う短いタイプ。独軍オリジナルと思われる品。
左右のレンズカバーは共通部品。材質は「Preßstoff」と呼ばれるプレスした紙に防水加工を施した素材が使われている。表面には革独特の凹凸も再現されており現物を見ても紙製とは思えない精巧な作り。独軍オリジナル品のZF4レンズカバーはすべて紙製であり革製は無いようだ。リプロ品ではさすがに紙の素材までコピーできず革製となっている。
左右のレンズカバーをつなぐベルト(こちらは革製)との接続はリベット止め。
このループ状のベルト(革製)をスコープ本体に巻き、脱落を防ぐ。
金属製スナップボタンなどの詳細を見る。オリジナル品のレンズカバーには刻印やスタンプは無いが唯一の例外が上の写真で確認できる「5」の数字。数字の意味は不明だが、一部のオリジナル品にも同様の刻印がある。
このループ状ベルトは任意の位置に移動できる。
■レンズカバー バリエーション2
アイピースを装着したZF4に使うレンズカバー。対物レンズ側が紙製レンズカバー、アイピース側は木製の栓。これも独軍オリジナルと思われる品。
紙製のレンズカバー。基本形状は「バリエーション1」と同じだが、革ベルトとの接合に使われるリベット形状などに差異がある。
金属製スナップボタンには製造メーカー「STOCKO」の刻印。
木製の栓は差し込みやすいように先細り形状となっており、表面は木の地肌そのまま。革ベルトとの接合はマイナスの木ネジ。
ゴムの口に栓を押し込むだけなので着脱は簡単。
■レンズカバー バリエーション3(リプロ品)
レインシールドとアイピースを装着したZF4に使う一番長いタイプのレンズカバー。この品は近年になって作られたリプロ品。
オリジナル品とは異なる革製のレンズカバー。ベルトとの接合はリベットではなく糸で縫われているがオリジナル品にも存在する仕様。
リプロ品とはいえ全体の再現度は高い。エイジング加工されて古く見えると、オリジナル品と間違うかもしれない。
レンズカバーの脱落を防ぐループ状の革バンドはスナップボタンが上側となるように取り付けるのが正しいようだ。
前後のレンズカバーを外した状態。写真のように革ベルトでつながったレンズカバーは無造作にぶら下がったまま射撃を行うが、後退するボルトキャリアの動きを妨げないよう注意する。