■スプリング内蔵ダンパー

ラフェッテ上部フレームの前方にはスプリング内蔵式のダンパーが装備され、射撃時の反動を抑制する。ラフェッテの上部フレームとMG34が載るマウント部は一見すると一体のようであるが、それぞれ個別の構造体となっており、マウント部はフレーム内で前後に動く仕組み。ダンパーとマウントの前後運動による2重の射撃反動対策によりラフェッテ全体の振動も抑えられる。3000メートル以上の精密射撃実現には反動のコントロールが重要な要素となってくる。



■薬莢受け




MG34のエジェクションポート(排莢口)の下に設置された薬莢受け。MG34から真下に蹴り出された薬莢はこの薬莢受けに当たりラフェッテの右側に落下する。



■光学照準器取付基部




ラフェッテの上部フレーム、後部左側に光学式照準器(※詳細はこちら)を取り付けるための基部(アルミ製)がある。本体と同じ3桁のシリアルナンバー「247」が刻印されている。照準器本体を後部からスライドさせて差し込み、蝶ネジで固定する。

マウントを固定する後部の六角ボルト(写真左)は軸が偏芯しており、一回転させる間に、マウントの固定位置をある程度上下に調整させることができる。光学照準器が載るマウントは正確な照準が行えるよう、ラフェッテのマウントフレームに対して水平でなければならず、重要な調整機能である。




■対空射撃用支柱基部



対空射撃時に使用する専用の支柱を取り付けるための基部。対空射撃では前脚を高く、後脚を低くして支柱が垂直になる姿勢を取る。


■保護パッド


運搬時に兵士の背中を保護するためのパッド。革製の表張りにクッション材を内蔵している。








下の保護パッドはレバーを解除すると固定金具が緩み角度や上下位置が調整できる。上部のパッドは固定され調整不可。





■予備ボルトケース





1940年以降に生産されたラフェッテ34には左側のフレーム支柱に予備のボルトを収納するための小箱が装備される。







■塗装



ラフェッテ34は1936年の製造開始時には工場出荷で3色の迷彩塗装が施され、1939年ころよりジャーマングレイにブラウン系の迷彩、1940年後半にはジャーマングレイ単色、1943年後半からはダークイエロー単色塗装へと変化している。

ここで紹介しているラフェッテ34は1940年製であり、塗膜を確認すると下から、赤茶の下地塗料・ジャーマングレイ・ダークイエロー・グリーン系塗料と4層が確認できる。最上部のグリーン系の塗料は戦後の塗装である可能性が高い。




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