7.92×57㎜弾 1500発入 木製弾薬箱(気密型) 
/ B Luftdichter Patronenkasten
 


「Luftdichter Patronenkasten」は小銃や機関銃に使用される7.92×57㎜弾を1500発収納できる気密性の高い木製弾薬箱。

 7.92×57㎜弾の最も小さな梱包単位は15発入りの紙箱、この15発入り紙箱を20個(300発)収納できる紙箱(Packhülse 88)があり、さらに300発入りの紙箱が5箱(1500発)木箱に入れて運搬される。この木箱にはいくつかの種類があるが、一般的には「Patronenkasten 1500」と呼ばれるようだ。最初に使われたものが1888年に導入された「Patronenkasten 88」。300発入り紙箱が5つ、合計1500発を収納でき、気密・防水性は無いものの簡易な構造で第二次大戦中も使用された。
 
 その後、気密&防水性を高めて登場した木箱が「Luftdichter Patronenkasten」である。初期の「Luftdichter Patronenkasten」は木箱内部の底面と側面を金属製の内張で覆い、内張上面を薄い鉛の板で密閉した構造と思われる(弾薬の缶詰を木箱で覆ったようなイメージ)。使用時には鉛板を破いて中身を取り出すため、一度開封すると気密&防水機能は無くなってしまうようだ。

 この「Luftdichter Patronenkasten」の改良型が本項で紹介する「B Luftdichter Patronenkasten」。木箱のフタ内側に金属板を貼り、周囲にゴムパッキンを設けることで気密&防水性を実現。さらにフタのロック金具を変更し密着性を改良した。

 「B Luftdichter Patronenkasten」はその気密&防水性の高さから弾薬のみならず、食料や日用品などの様々な物品を収納する箱として幅広く使用された。

■各部のディテール紹介

・1942年製 木製弾薬箱 その1

・1942年製 木製弾薬箱 その2

・製造年不明 木製弾薬箱 その1

・製造年不明 木製弾薬箱 その2




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